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ペイネ・愛の世界旅行
IL GILO DEL MONDO DEGLI INNAMORATI DI PEYNET
2002年05月24日よりDVD発売&レンタル開始
2002年05月24日よりビデオ発売&レンタル開始
2001年11月23日(祝)より恵比寿ガーデンシネマにてロードショー公開



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インターナショナル・バージョン(英語版)初公開




1974年/フランス・イタリア合作/長編アニメーション/カラー/スタンダード・サイズ/
モノラル/1時間27分/日本語字幕:岡枝慎二
提供:H&Mインコーポレーテッド、テレビ東京/
特別協力:軽井沢ペイネ美術館/オリジナル・サウンドトラック:カルチュア・パブリッシャーズ
配給:H&Mインコーポレーテッド/


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解説

 時代がやっとペイネに追いついた
スマートなスーツにシャッポが似合うおかっぱ頭の青年。ミニのワンピースにおっぱいが印象的で、いつも青年の傍によりそう少女。そうです、ペイネの“恋人たち”です。
NTT DoCoMo マナー広告のメインキャラクターでも知られる、フランスの世界的イラストレーター、レイモン・ペイネの愛の世界を彼自ら4年の歳月をかけて1974年、初めてアニメ化した作品が『ペイネ・愛の世界旅行』です。リバイバル公開の熱いリクエストに応え、この伝説的傑作アニメーションが愛の翼をつけて戻ってきました。

場面はどこかの戦場。爆音が轟き、硝煙が空を覆い、巨大な爆撃砲が強いショックではね上がる。これらのシーンがハイコントラストで、しかも早いテンポで変わるその下に、恋人たちが手をとりあってスクリーンの左から右に何度も何度も駆け抜けていく。
『ペイネ・愛の世界旅行』のオープニングシーンは、作品全体を表現する意味においてきわめて象徴的です。
人間の平和な生活を脅かす、戦争や暴力。そのような悪のはびこる現代で、若い恋人たち(それは人間すべての謂いかもしれません)が心の底から安息できる「愛の世界」はあるのでしょうか……。
それがこの作品の大きなモチーフでありテーマであるといえるでしょう。
レイモン・ペイネの世界は、そのようなテーマを内包しつつ、ソフトでやさしく、それこそ夢をそのまま絵にしたような不思議な魅力と、愛に満ちています。そして、アニメ化された本作はそのまま、ペイネの「愛の世界」を創出しています。

バレンチノとバレンチナと名づけられた“恋人たち”が、天使と悪魔が門番となっている天国への扉をたたくところから二人の「愛の世界旅行」は始まります。
世界中を自由に旅行できる<ラブ・パスポート>を手に入れた二人は、まずベツレヘムを訪れます。イエス・キリストの生誕に立ち合い、スペインではドン・キホーテを救出し、イタリアではフェリーニの映画に出演し、イギリスではエリザベス女王やビートルズと宴を交し、フランスではモナリザのデートを目撃。時空や空間を自在に飛びまわり、“愛のメッセンジャーたち”と出逢う、まさに夢の旅行です。アニメーションならではの楽しい世界がつぎつぎと展開し、観るものを飽きさせることはないでしょう。
紹介される世界の国々は、もっともティピカルな人物や風景によって表現されていて、しかも軽い風刺や皮肉も忘れていません。特に弱き者、圧迫されているものへの限りないやさしい愛に満ちた眼差しは、幻想的な作品である以上に、強いペイネのメッセージを感じとることができます。それは、対独レジスタンスにも身を投じた経験のある、ペイネのしたたかな精神のあらわれでもあるのでしょう。

本作品は1970年、パリでプロデューサーのブルーノ・パオリネッリとレイモン・ペイネの間で企画され、71年に製作を開始し、74年に完成しました。世界に先駆けて公開されたイタリアでは大成功を収め、そのニュースは日本でも話題になり、同年7月6日、日本ヘラルド映画の配給で日比谷スカラ座で公開されました。

本作を語るうえで忘れてはならないのが、世界的コンポーザーのエンニオ・モリコーネと世界的演奏家アレッサンドロ・アレッサンドローニによる美しい音楽の数々です。モリコーネはいうまでもなく、『荒野の用心棒』などのマカロニ・ウェスタンや『ニュー・シネマ・パラダイス』などのトルナトーレ作品でも知られる名コンポーザー。アレッサンドローニは、近年渋谷系ラウンジ・ミュージックで一躍脚光を浴びた『黄金の7人』の“おしゃれ演奏家”としても有名です。主題歌「あなたにすべての花を“A FLOWERS ALL YOU NEED”」を唄うのはギリシャのロック歌手デミス・ルソス。

本作を66歳で製作した「愛の画家」レイモン・ペイネは、1999年1月14日世界中の恋人たちに惜しまれつつ、90年の愛の人生に幕を閉じました。
『ペイネ・愛の世界旅行』は27年の年月を経た今、疲れた現代人の心の隙間にうるおいとやさしさをもたらす傑作となったのです。


ストーリー【ネタバレの可能性あり】

《第一部》
● 旅のはじまり……ベツレヘムへ
ペイネの“恋人たち”、バレンチノとバレンチナ。二人は「本当の愛」を探す時空を超えた世界一周の旅に出かけます。
まずは、天使と悪魔が門番をしている天界での審査を受けなければなりません。“恋人たち”のリストを調べると“アダムとイブ”“ロミオとジュリエット”“アントニオとクレオパトラ”“カルロとソフィア”などの錚々たる恋人たちと並んで、“バレンチノとバレンチナ”の名前もありました。無事天使から<ラブ・パスポート>が手渡された途端に、天界から地上に落下してしまいます。
そこは、アラビアの砂漠。東方の三賢人に案内されて行き着いたところはベツレヘムです。馬小屋ではイエス・キリストが誕生し、新しい世界が訪れようとしていました。
● ギリシャ→オランダ→ベルギー→地中海底→ドイツ→スペイン
“戦争反対 恋愛賛成”爆撃により穴の開いてしまった空中に、天使が繕いをしています。まさにここは戦場。アイスキャンディーも大佐のかたちをしています。けわしい山道を登った丘はアクロポリス。そこにパルテノン神殿。兵士たちの不気味なダンスを鑑賞した二人は、一路オランダへ。レンブラントの絵画「トウルプ博士の解剖」がそのまま空になっているシュールな風景が続き、ベルギーでは“小便小僧”がビールを飲んでいます。地中海付近では、ネモ艇長率いる潜水艦“ノーチラス号”のおでまし。ジュール・ヴェルヌの名作「海底二万哩」の世界よろしく、美しい海底の世界を楽しむ二人。
ドイツからスペインへ。灼熱の太陽が身を灼く闘牛とフラメンコの国。弱きを助け、無法に抵抗し、邪悪と闘う孤高の剣士、ドン・キホーテの登場です。投獄された彼をバレンチノが知恵をしぼって救出します。
● スイス→イタリア
スイスではかわいい子どもたちがデモの真最中。「父親は横暴だ! 子供を虐待するな!」。ウィリアム・テルが息子の頭にリンゴをのせ、射ようとしていることへの抗議です。立場逆転し、息子の放った矢は見事テルのお尻に命中! 抗議に加わった“恋人たち”は衛兵に連行されてしまいます。
「カット! 休憩!」。なんのことはないフェデリコ・フェリーニの映画の撮影現場でした。そこは古都ローマ。「この遺跡の下に都会が埋もれている」とバレンチノ。コロセウム、伝説のロムルス兄弟 etc。フィレンツェの結婚式。「ボッティチェリのビーナス、ミケランジェロのダビデを夫とするか?」「芸術の名において汝らを結ぶ」信じられない光景の傍では、レオナルド・ダ・ビンチ発明の飛行機が墜落しています。フィレンツェではスパゲティやピッツァを堪能し、ベスビオスの噴火に出会います。やがて、聖フランチェスコが登場します。彼の手元から飛び立つ平和の鳩が高く高く飛翔します。

《第二部》
● イギリス→デンマーク
バレンチノとバレンチナを乗せた愛の飛行機<エア・ラブ>が霧もやの中をゆっくり都市に向って下降しています。ロンドンです。あまりにも濃い霧のため、二人は迷子になってしまいます。感激の再会を果たした場所はバッキンガム宮殿の目の前。横をパレード中のエリザベス女王とウィリアム王子が通過していきました。抱き合う二人を横目に「今の若い人は分からないわね」とエリザベス女王。二人はここで宮殿の舞踏会に招待されることになります。ビクトリア女王や、シェイクスピア、チャーチルなども招待される華麗なパーティ。ビートルズの面々も演奏を披露しています。
引留められつつ旅を急ぐ二人はコペンハーゲンへ。海辺には人魚たちが戯れ、楽しい遊園地から気球に乗って東洋に向う二人は、幸せ一杯で抱擁を交しています。
● 北極→日本→ブラジル→メキシコ→アメリカ→中国→ロシア
北極のエスキモーを眼下に見下ろし、桜の花咲く日本へ。フジヤマ、キモノ、エキゾチックな音楽、そしてネオン街とテレビ、テレビ。
再び<エア・ラブ>に搭乗した二人は広大なブラジルへ。カーニバル、ラテン音楽、南米の乾いた空気がワクワクした気分にさせてくれます。
メキシコ・アメリカ国境沿いでは『荒野の用心棒』ならぬ、ウェスタンな硬派な雰囲気がプンプン。
ミシシッピーあたりの深南部では、綿畑、黒人、ゴスペル音楽。
やがて首都ワシントンへ。ホワイトハウスを真っ二つに割ると中で電話をしているのはニクソン大統領。どうやらコスイギンとホットラインでもめている模様。その内容が夕食の献立だなんて…。おまけに毛沢東までもが「夕食に私も行っていいか」と言う始末。
曲芸技のホットラインの綱渡りで二人は中国を通過しモスクワへ。コーカサスの合唱団、科学者、赤の広場、ボリショイ劇場。広場のスターリングラード駅から帰国の途につく二人。
● 旅のおわり……フランス・パリへ
パリのメトロ、スターリングラード駅に無事到着。そうです、パリです。なつかしいパリ。モンパルナスの画家たち、ロートレック、ノートルダム寺院、ルーブル美術館前のセーヌ河沿いで涼むモナ・リザ。そして、五月革命。“恋愛賛成、戦争反対”のプラカードを掲げた学生たち。緑したたる五月のパリに、一面の花びらが舞い下りてきます。
旅の終わりが近づき、「本当の愛」に気づいた二人は、ブローニュの森の奥深く、静かで平和なキオスクへ向かい始めました。その場所こそ、二人の「愛の世界」だったのです。
「愛してる?」「もちろん」「どのくらい?」「とっても」「私はもっとよ」「僕はそれ以上」バレンチノとバレンチナは、ベッドで愛の言葉を語りあうのでした。

おしまい。


スタッフ
製作 ブルーノ・パオリネッリ
監督 チェザーレ・ペルフェット
オリジナル・デザイン レイモン・ペイネ

芸術監督 シルヴィオ・セヴェリ
脚本 マンフレッド・マンフレッディ
音楽 アレッサンドロ・アレッサンドローニ
主題歌作曲 エンニオ・モリコーネ


※「本ページの文章は、プレス向け資料をそのまま掲載しており、加筆はしておりません」


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