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花よりもなほ
2006年11月24日よりDVDリリース
2006年6月3日、丸の内ピカデリー2系にてロードショー



2006年/日本/
配給:松竹


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解説

剣の腕がからきしダメな侍の仇討ちを天衣無縫に描く。
是枝裕和オリジナルによる、ニューリアル時代劇の誕生だ!

1995年『幻の光』で監督デビューして以来、ドキュメンタリーの分野で培ったリアリズムと独自の美学で、日本映画に新しい地平を切り拓いてきた是枝裕和。前作『誰も知らない』では2004年カンヌ国際映画祭で、当時14才の柳楽優弥が史上最年少で最優秀男優賞を獲得。KORE-EDAの名は、一躍世界の映画界のビッグネームとなった。それから一年。「あの是枝監督が時代劇に挑戦?」国内外を問わず噂が噂を呼び、完成前から注目を集めていた長編第5作『花よりもなほ』が、遂にその全貌をあらわした。時は元禄15年、今をさかのぼること300年。仇討ちに藩が賞金を出していた時代。主人公は、父の仇討ちのために信州松本から江戸に出てきた若い武士、青木宗左衛門。広い江戸で父の仇を探すこの男、じつは剣の腕がからきしダメときた。貧しいながらも人情あふれる長屋で半年暮らすうち、あろうことか「仇討ちしない人生」もあると知ってしまった!はたして宗左衛門、仇討ちするのかしないのか?


300年前に生きていた名もなき人々の、赤裸々な姿。
恋あり、笑いあり、涙あり。こんなに人間くさい時代劇があっただろうか。

江戸がその繁栄を最も謳歌した元禄時代。あの赤穂47士の討ち入りが決行されたその陰で、たくましく生きる市井の人々の生の物語。コミカルかつ情感細やかに切り取った、是枝監督自身の原案、脚本で描いた人間喜劇である。『葉隠』の一節「武士道と云は、死ぬ事と見付たり」という言葉に象徴される勇ましい時代劇が多い中、この映画にはヒーローが存在しない。主人公は「貧しく、剣が弱く、逃げ足が速い」およそ武士らしくない武士であり、うつくしい未亡人に恋心を抱き、忠義との狭間で苦悩もする。現代に生きる私達と同じ悩みを持つ、普通の人間なのである。そして、同じ長屋に住む一癖も二癖もある愉快な住人たち。この映画は、どこにでもいる人間たちの愛すべき弱さと強さを生き生きと描きながら、現代に通じるテーマも秘め、時代劇の殻を打ち破る笑いと感動をスクリーンに映し出している。


主演・岡田准一と個性豊かな演技陣。是枝組スタッフと、太泰の血を引く時代劇最強スタッフ。ふたつのコラボがかつてない時代劇を生んだ。

主人公・青木宗左衛門を演じるのは、『東京タワー』、『フライ,ダディ,フライ』など、近年、映画主演作が目白押しの岡田准一。もともと演技力には定評のある岡田だが、是枝監督との共同作業で、誰にも代えがたい見事な宗左衛門像を作り上げた。さらに宗左衛門が一目惚れするおさえ役には、『たそがれ清兵衛』『父と暮らせば』などで映画賞を総なめにした宮沢りえ。仇の金沢十兵衛に浅野忠信、長屋の貞四郎に古田新太、さらに香川照之、田畑智子、國村隼、夏川結衣、加瀬亮、寺島進、平泉成、絵沢萠子、石橋蓮司、原田芳雄、中村嘉葎など日本屈指の俳優と共に、上島竜兵、木村祐一、千原靖史などの芸達者が競演を果たした。是枝監督を支えるスタッフには、撮影の山崎裕、美術の磯見俊裕、録音の弦巻裕ら『誰も知らない』のチームが再び結集。さらに今回は、『羅生門』『山椒大夫』などの現場にたずさわった馬場正男が美術に加わり、衣裳はこの世界での第一人者、黒澤和子が担当した。撮影は、2005年4月29日より、22間の長屋オープンセットを組んだ松竹京都映画撮影所でスタートし、6月に終了。2006年6月ついに日本公開を迎える。



ストーリー【ネタバレの可能性あり】


元禄15年の江戸。五代将軍・綱吉の時代、生類憐みの令が出ていた頃の泰平の世の中。貧乏長屋にいつもと変わらぬ冬の朝が訪れた。青木宗左衛門(宗左)は、父の仇、金沢十兵衛を追って、信州松本から上京してきた若侍。仇討ちが上手くいけば百両はかたい。剣術師範だった父の道場の繁栄と名誉回復のため、一刻も早く使命を果したいところが、なかなか金沢を見つけられず、里からの仕送りも途絶えがちになっていた。その上、「仇を見つけた」と言っては、宗左の金で風呂屋や飲み屋に連れ回す長屋仲間の貞四郎のせいで、生活は困窮を極める一方である。寺子屋を開き、手習い算術を教えながら暮らす宗左だが、彼にも日々ちょっとした楽しみがあった。それは向かいに住む美しい未亡人、おさえさんの姿を見ること。ほのかな恋心である。


宗左はある日、おさえの一人息子、進之助に剣術を教えて欲しいと頼まれる。しかし長屋仲間の目前で、武士嫌いのそで吉にこてんぱんに負かされ、剣の腕がまるでいけてないことを露見させてしまった。更に、毎年花見の時期に行なわれる、長屋恒例の仇討ち芝居に仇役として配役されるも、ひょんなことから本物の武士が助太刀に入ってしまい、一目散に逃げ出してしまう始末である。武士は武士らしく全力でぶつかって、それでかなわなければ桜の花のように散るまで・・・なのだが、心もとないこと極まりない。


さて、長屋は素性の知れない人が流れこむ所でもある。この長屋にも主君・浅野内匠頭の仇を討とうとする赤穂の侍たちが潜んでいた。治療院の看板を掲げた首領格・小野寺十内のもとに、患者を装って集まる男たちは、じりじりとその日を待っていた。いっこうに仇を討とうとしない宗左を吉良側の間者かもしれないと思った小野寺は、同じ碁の趣味を持つ、同士の寺坂吉右衛門を宗左に紹介し、探りを入れさせる。


実は、宗左はだいぶ前に金沢を見つけていた。しかし、刀を捨てて人足になり、妻子と静かに暮らす金沢の姿を見て以来、そして、毎日を楽天的に過ごす長屋の住人たちと交わるうちに、仇討ちとは一体何なのか、と思い始める宗左。そんな折り、おさえ親子と権現様にお参りに行った際、おさえが呟いた一言に胸を締め付けられる。「お父上の人生が宗左さんに残したものが憎しみだけだとしたら、寂しすぎます・・・」そして、ある日ふとしたことから、宗左はおさえもまた亡き夫の仇を持つ身であることを知ってしまう。

再び冬
宗左の仇討ちの行方は果たして・・・?


スタッフ
監督:是枝裕和


キャスト
岡田准一
宮沢りえ
古田新太
香川照之
田畑智子
上島竜兵
千原靖史
木村祐一
寺島進
浅野忠信
夏川結衣
加瀬亮 
石堂夏央 
遠藤憲一
田中哲司
中村有志
絵沢繭子
平泉成
石橋蓮司
勝地涼 
田中祥平
トミーズ雅
南方英二
國村隼
原田芳雄
中村嘉葎雄


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