2009年、オバマ大統領就任とアメリカ映画への思い
2009/01/30  22:43

2009年1月


オバマ大統領就任・・感慨深い気持ちになるのは、アメリカ映画ファンであること
が、大きな理由です。


CHANGE?
アメリカは、かなりCHANGEしてきました。
何しろ、黒人大統領が本当に誕生したのですから、それだけでも奇跡のCHANGEです。
これは、映画=DREAMではないのです。
しかし、映画との関わりは深いのです。


ハリウッド映画は、人権運動とともに発展してきました。
スピルバーグ監督の「シンドラーのリスト」で、彼の祖先が背負う重い歴史を知らしめ、
その目的を果たしたようでしたが、ほかの制作者は、いまもなお、あらゆる角度から
ユダヤ迫害の歴史の認識を映画で描き続け、こころの整理をつけるべく、変革を求めています。
女性の歴史も常にCHANGEを叫び続けて、ヒロイン像に大きな変革をもたらしました。
黒人についても、その深い傷とともに歩んだ苦しい歴史を映画の中で
何度も何度も、形を変えて、踊りながら、撃ちながら、訴え続けてきました。
私が子供のころ、こころに焼きついた映画は、75年の黒人奴隷を扱った映画「マンディンゴ」です。


かつての古き良き時代の映画と現代の映画が全く異なっているのは、あらゆる差別を受けたマイノリティー迫害の歴史を、ときにはエンタテイメントな演出いっぱいに、ときにはシビアな直球で
見せてきたところです。
アメリカ映画に大きなDREAMを感じるのは、夢が夢でしかないのではなく、
現実の奇跡に転化される可能性にあふれているからです。

このエネルギーこそ、ハリウッド映画をエネルギッシュにした大きなポイントです。

私は、古き良き時代のドリームよりも、80年代以降、現実を直視し、CHANGEを求め始めた
アメリカ映画の性差&人権運動による映画作りに興味を持って、研究を始めました。
その内容は著書にあるとおりです。


日本は、多民族国家ではないから人権運動は難しい、とよく聞きます。
そうなのでしょうか?
性差感覚ひとつをとっても、軟弱で、価値感が文明国家とはおもえない弱さです。
だから、海外の映画に日本の女優の位置は、築けません。
女子は可愛く玉の輿ねらいで、モテる女に差別はない、と思いこむ文化ー
ここは日本だ、という開き直りが日本を島国根性に留まらせました。

日本こそアメリカの数千倍もCHANGEすべきでしょう。
アメリカで黒人が大統領になるより、日本で女性が大統領になることのほうが
はるかに難しいと思われます。

木村奈保子